パソコンに向かって黙々と作業をするイメージが強いSE。しかし、実際はプロジェクトメンバーとコミュニケーションをとりながらスムーズに仕事を進めていく必要があるため、高いコミュニケーション力が問われます。とはいえ、しゃべることが苦手だなと感じているSEも多いことでしょう。
ここでは、300人の現役SEに聞いたコミュニケーションに関するアンケート結果と、コミュニケーションをうまくとるためのコツについてご紹介します。
目次
SEにもコミュニケーション力は必要?
SEは顧客のニーズをヒアリングし、課題をくみ取り、その課題を解決するためのシステムを提案する仕事です。
また、社内ではプログラマーをはじめとするプロジェクトメンバーに指示を出したり、打ち合わせを行ったりと、何かとコミュニケーションが発生します。
IT業界は一般的にパソコンに向かって黙々と仕事をするイメージが持たれていますが、実際にはたくさんのコミュニケーションをとりながら仕事を進めていくことになります。そのため、SEには高いコミュニケーション力が問われます。
しかし、コミュニケーション力と言ってもテレビタレントのように達者な話術が必要という訳ではありません。
相手の話の意図を正確にくみ取り、適切に提案・指示する能力が問われるのです。
現役SEに聞いた!コミュニケーションに関する調査
では、実際のところ現役SEはコミュニケーションに関してどのような意識を持っているのでしょうか。
300人に聞いたアンケート調査結果を見てきましょう。
コミュニケーションは得意?
・得意…15.6%(47人)
・普通…47.0%(141人)
・苦手…37.3%(112人)
15.6%の現役SEがコミュニケーション力は得意と回答し、37.3%が苦手と回答しました。
普通が47.0%となっていることからも、コミュニケーションに自信を持っているSEはそれほど多くないということが分かります。
コミュニケーションをうまくとるためにどんなことをした?
コミュニケーションをうまくとるために工夫していることとして最も回答が多かったのは、22.2%の「会話はなるべく直接対面で行った」でした。
続いて多かったのは19.8%の「仕事の話だけでなく、雑談を交えた会話を積極的に行った」です。
インターネットが普及した現在では、メールでのコミュニケーションだけで仕事を進めることもできます。
しかし、直接会話をすることで相手の表情がよく分かったり、気軽に雑談を交えることで、コミュニケーションがよりスムーズになることも事実です。
「メールではなく、ビジネスチャットツールを活用している」が9.9%の回答を得ているのも、ビジネスチャットツールの方がメール以上に会話に近いコミュニケーションをとれるという面があるからでしょう。
コミュニケーションのとり方に悩んでいる方は、このアンケート結果を参考に直接話すことを意識したり、会話術を工夫してみるといいかもしれません。
コミュニケーションをうまくとるコツ
ここからは、SEがうまくコミュニケーションをとるためのコツをご紹介します。
細やかな気遣いを心がける
細やかな気遣いはコミュニケーションの基本です。
相手が疲れている様子であれば、さりげなく声をかけて相談に乗ったり、コーヒーをあげたりしても良いでしょう。
また、嬉しそうな様子であれば、プライバシーに踏み込みすぎない範囲でその理由を聞いてみるといいかもしれません。
気遣いは社内のメンバーにはもちろんのこと、顧客に対しても持つべきです。
顧客がうまく言語化できない課題を抱えていたら、他社の事例などを交えて課題を明確化してあげると、より頼りにしてもらえるでしょう。
自分の情報を出す
相手の情報を何も知らない状態では、会話もぎくしゃくしがちです。
一方、共通の話題があると会話がはずみやすいものです。
出身地や趣味、最近はまっているものなど、自分の情報を出すことで相手と打ち解けることができるでしょう。
システム開発のプロジェクトでは、外部のパートナーとともに仕事をすることが多いため、初対面の人とスムーズにコミュニケーションをとる必要があります。
自分の情報を織り交ぜて相手に話題を振ることで、その後のコミュニケーションも楽になるはずです。
行動を認めて褒める
プロジェクトメンバーのモチベーションを高めて一致団結するためには、相手を褒めたり感謝したりすることが大切になります。
メンバーの仕事ぶりに対してしっかりと感謝の気持ちを伝え、無事プロジェクトが成功した際にはともに喜びを分かち合うことで、コミュニケーションが円滑になっていくでしょう。
まとめ
SEはコミュニケーション力が必須の仕事ですが、コミュニケーションに苦手意識を抱えている人は多いです。
今回ご紹介したアンケート結果やコミュニケーションのコツを参考に、プロジェクトメンバーや顧客とのコミュニケーションのあり方を工夫してみてはいかがでしょうか。